「焦らせれば好きになる」
「嫉妬させれば気持ちが戻る」
「駆け引きをすれば、相手の感情をコントロールできる」
そう思っている男に、一つだけ先に伝えたいことがある。
駆け引きで動く感情は、長続きしない。
ホスト業界に関わってきた経験の中で、駆け引きを使い続けた男を何人も見てきた。短期的にはうまくいくことがある。でも長続きした関係は、ほぼなかった。
ただ、この記事で書きたいのは「駆け引きをするな」だけじゃない。何が駆け引きで、何がそうじゃないのか。その境目を書く。
駆け引きが通用しにくくなる理由
駆け引きが通用するように見えるのは、若いうちや、お互いに恋愛経験が少ないうちの方が多いと思う。
年齢や経験を重ねれば、相手もいろんな人を見ている。「わざと返信を遅らせてるな」「反応を見ようとしてるな」と、意図まで見えることがある。
そして意図が見えたとき、それまで狙っていた効果よりも、「わざとやっている」という印象の方が強くなることがある。
僕自身、今振り返れば、昔やっていた駆け引きなんて若気の至りだったと思う。あのとき駆け引きを使わずに普通にしていた方が、長続きしていた関係もあったはずだ。
駆け引きは、信頼まで賭けている
具体的な例で考えてみる。
楽しみにしていたデートを、前日の夜にわざとキャンセルする。「もっと会いたい」と思わせるためだ。
一時的に相手の感情が動くことはあるかもしれない。
でも同時に、相手には「約束を簡単に変える人」と受け取られる可能性もある。
つまり駆け引きは、うまくいけば感情を揺らせるかもしれない代わりに、信頼まで賭けている。
今の僕なら、好きな相手との関係でそんなギャンブルをする必要はないと思う。
駆け引きは「絶対に効果がない」からやらないんじゃない。短期的に効果が出る可能性と引き換えに、長期的な関係まで賭ける必要がないからやらない。
駆け引きかどうかは、行動では決まらない
ここが、この記事で一番書きたいところだ。
「返信を遅らせる=駆け引き」ではない。「感情を隠す=駆け引き」でもない。
同じ行動でも、何のためにやっているかで別のものになる。
LINEをすぐ返さない場合
LINEを3時間返さなかったとする。この行動だけでは、何も判断できない。
「今仕事中やから、落ち着いてからゆっくり返そう」
これは普通の判断だ。腹が減っていても、やることを片付けてから食べようと思うのと同じで、後回しにすること自体は悪いことじゃない。
一方で、こうならどうか。
「すぐ返したら安く見られる。3時間空けたら、向こうも気になるはずや」
これは駆け引きだ。相手の感情がどう動くかを狙って、行動を決めている。
行動は同じでも、中身が違う。そして、この違いは態度や言葉の端に出る。相手にも伝わってしまう。
相手が今忙しそうなら返信を急かさない。自分も忙しいなら、落ち着いてから返す。そうやって相手と自分の状況を見て返信するのは、駆け引きとは違う。
→ LINEが続かない男の原因|文面より、相手の状況を見る
誘いを断られた場合
食事に誘って、断られたとする。
本当は残念だ。でも「全然大丈夫やで、またいこな」と笑って終わらせる。
これは駆け引きじゃない。
本心を100パーセント表に出してはいない。でも、これは自分を偽っているのとは違う。
残念そうな顔をすれば、相手に気を使わせることになる。子供なら「えー、なんでー、行きたいー」と言えるかもしれないが、大人にはそれができない場面がある。
笑って済ませるのは、相手に余計な気を使わせないためだ。不安にさせるためでも、自分を大きく見せるためでも、罪悪感を持たせるためでもない。
じゃあ、こうならどうか。
「いやー、ほんまは来やんってわかってて誘ってみてんけどな。まあ全然ええよ、そのつもりやったし」
これは、断られたことを先回りして自分を守っている。しかも相手には、いい印象は残らない。
それを駆け引きと呼ぶかどうかは、正直どちらでもいい。問題は、その言葉を言った後で関係がどうなるかだ。
本音を全部出すことが「ありのまま」ではない
ここは誤解されやすいところだ。
感情を隠すこと自体が悪いわけじゃない。
好きな相手だからこそ、残念でも笑って済ませることがある。腹が立っても一回飲み込むことがある。
それは自分を偽っているんじゃない。相手との関係を大事にしているから、自分の感情を自分で扱っている。
問題になるのは、隠すこと自体じゃなく、何のために隠しているかだ。
相手に気を使わせないために飲み込むのと、相手を不安にさせるために出さないのとでは、まったく別のことをしている。
判断は、二段階でいい
それでも「これは駆け引きなんかな」と迷うことはあると思う。
判断するときは、この順番で見る。
第一に、何のためにやっているか。
相手のため、あるいは自分の事情でそうしているのか。それとも、相手の感情を狙って動かそうとしているのか。
ここでたいていは分かる。「これをやったら相手はこう感じるはず」と考えてから行動を決めているなら、それは後者だ。
第二に、それでも迷うなら、その行動の先で二人の関係はどうなるか。
短期的に相手の感情が動くかどうかじゃない。長期的に何が残るかを見る。
返信を後回しにする。関係が悪くなる理由はない。
断られて笑って終わる。次につながる。
わざとデートをキャンセルする。感情は動くかもしれないが、信頼の方が減る。
「来やんと思ってた」と言う。悪い印象が残る。
この二段階で見れば、たいていは判断できる。
駆け引きをする男が失っているもの
駆け引きを使っているとき、見ているのは相手じゃない。相手の反応をどう動かすか、だ。
相手が何を話しているか、どういう人かより、この一言でどう感じるかを計算している。
その状態だと、目の前の相手を知る時間が減る。関係を作るための時間が、操作のための時間になる。
そして、そうやって動いた感情は不安から来ている。不安がなくなれば消える。駆け引きをやめた瞬間に、関係が元に戻る。
自信がない男が恋愛で損する理由については、こちらの記事で詳しく解説している。
→ 自信がない男が恋愛で損する理由|元ホストが見てきた「自信」の正体
駆け引きより「安心感」を作れ
駆け引きで相手を不安にさせるより、一緒にいて安心できる男になる方がいい。
恋愛は、この順番で進む。
安心
↓
信頼
↓
恋愛
駆け引きはこの順番を壊す。一時的に気を引けても、安心と信頼の土台がなければ、関係は長続きしない。
まず安心させること。その先に信頼が生まれ、恋愛が育つ。
→モテない男がやりがちな行動5選|女性が冷める瞬間
まとめ
- 駆け引きが通用するように見えるのは、お互いに経験が少ないうちの方が多い
- 駆け引きは効果がないからやらないんじゃない。短期的な効果と引き換えに、信頼まで賭けているからやらない
- 駆け引きかどうかは、行動では決まらない
- LINEをすぐ返さないのも、忙しいからなら普通の判断。相手の感情を狙ってなら駆け引き
- 断られて笑って終わるのは、相手に気を使わせないため。これは駆け引きじゃない
- 本音を全部その場で出すことが「ありのまま」ではない
- 問題は隠すこと自体じゃなく、何のために隠しているか
- 判断は二段階。まず「何のためにやっているか」。迷うなら「その先で関係に何が残るか」
駆け引きのテクニックを変えても、恋愛は変わらない。
変えるべきなのは、テクニックじゃなくて、その行動を何のためにやっているのかの方だ。
告白のタイミングでも同じことが言える。
→ 告白のタイミングでモテると思っている男へ|変えるべきはタイミングじゃない
この記事を読んで、今回の問題をどうすればいいかは分かったと思う。
でも、恋愛でうまくいかない原因は、LINEや会話、誘い方といった一つひとつの問題だけにあるわけじゃない。
「頭では分かっているのに、好きな女性の前になるとできない」
「相手が変わっても、なぜか同じような失敗を繰り返す」
もし思い当たるなら、個別のテクニックより先に知っておいてほしいことがある。
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